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超わかりやすいマーケティングの入門書
マーケティングの本は専門用語が多くなんだか堅苦しそう…
勉強してみたいけどなかなか手が出ない…
このように感じられた方、多いのではないでしょうか。
この本は、物語をベースとした「超わかりやすいマーケティングの入門書」になっており、マーケティングの知識が全然無かった私でも、最初から最後まで僅か2時間ほどで読み終えることができました。全く知識も無く、そんなに興味も無かった私ですが、この本を読んだ後、なんとマーケティングについての本を続けて2冊も読んでしまいました。
こんなに苦なくマーケティングに関する本を読めるなんて…!自分でも驚きでした。
とにかく読みやすい!小説感覚で読み進められます
≪読みやすかった要因≫
- 物語になっている
- 専門用語があまり出てこない
- 主人公の女の子が同世代で親しみやすい
この本は、前にも述べたように物語になっていて、新人OLが潰れかけたイタリアンレストランを僅か期限2カ月で立て直していくストーリーになっています。
専門用語はほとんどなく、マーケティングの専門書を読んでいる感覚なく読み進められす。
また、主人公は24歳で学校出たばかりの自分と同世代な為とても親しみやすく、主人公の絵が本の表紙と途中2か所に出てくる効果がまた楽しいイメージをつくってくれます。
「ベネフィット」って言葉知っていますか。私は初めて知りました!
ベネフィットとは・・・お客様にとっての「価値」です。
マーケティングすなわち「お客様に価値を提供してお金をいただくこと」は、この価値が何かの商品であったり、ピアノ講師のように目には見えないものだったりしますが、それは同じことで、マーケティングを成功させる上で最低限知っておくべき「重要な理論」の中でも最も大事な言葉がベネフィットです。
お客様にとっての価値と聞いて、そんなこと当たり前じゃないかと感じた方もいらっしゃると思います。
その通りで、全然難しいことでは無いんです。
当たり前のように思えることを理論化・体系化することが重要であり、とても大切だということを、この本は教えてくれます。
マーケティングに必要な最重要理論が物語の中で自然に描かれています
前にも少し述べましたが、この本は潰れかけたイタリアンレストランを、新人OL「真子」が親戚の人気コンサルタント、「勝」の力を借りて期限2カ月で立て直していく経過を小説のように描かれています。
中堅商社が新規事業としてレストランチェーンの展開を考え、その1号店兼テスト店舗としてイタリアンレストランを出店しました。
シェフの清川は確かな腕のあるシェフで、ホールのスタッフの態度も良かった…しかし潰れかけてしまった…
皆さんなぜだと思いますか! またそのような経験をされた方はいらっしゃいますでしょうか。
このようなことは特別なことではないですし、どこにでも起こりうる危機のように思えます。
この本には、なぜ潰れるまでに至ったのかのそのその原因や、お店を回復させていく為に必要となったマーケティングの重要な5つの理論がごく自然な流れで描かれています。
≪最低限知っておくべき5つの重要な理論≫
- ベネフィット お客様にとっての「価値」
- セグメンテーションとターゲティング お客様を「価値」でくくる
- 強味・差別化 競合との「価値」の差
- 4P 「価値」を実現し、対価を受け取る、売り物・売り方・売り場・売値
- 想い 提供する価値を通じて、世の中にどう役に立ちたいのか
物語の舞台はイタリアンレストランですが、どんなお店や企業にも同じことだと思います。
少なくともマーケティングが成立しているお店や会社なら。
果物屋さん、スーパー、本屋さん、酒屋さん、スイミングスクール…
そしてピアノ教室も。
果物屋さんは果物を売るだけで大丈夫、ピアノ教室はピアノを教える力があれば大丈夫、
スーパーの場合は、たくさんの品物を陳列すれば大丈夫…
きっとこの想いを軸に起業してうまくいかなかった方は沢山いるのではないでしょうか。
この本を読まなければ、少なくとも私はその1人になっていたと思います。
お客様への価値の考え方を、私はこの本を読まなければ一生気づかなかったかも知れないと思うからです。
あなたはお気に入りのカフェやレストランがありますか
・ピアノ教室にお子さんを通わせてらっしゃる方、いらっしゃいますでしょうか。
どうしてピアノ教室を習わせたのですか。又はそのように想うのですか。
・あなたにお気に入りのお店はありますか。
なぜそこのお店が好きなのですか。
この質問に応えようと考えている今そこにセグメンテーションはあります。
お客様にとっての価値とはそこにあり、それを考えることがマーケティングの基礎です。
私が例えば、コンクールで賞をとれるような生徒を育てたい。例えば子供がピアノを嫌いにならないように教えたい。と想って教えてるとすると、
これが私の考えるお客様への価値ということになります。
先ほどの質問「あなたはどうして子供にピアノを通わせていますか」に対しての回答とはかけ離れているのではないでしょうか。
先ずコンクールで賞をとらせたいと考えてらっしゃる方は恐らく極々一部でしょう・・・
また、子供がピアノを嫌いにならないように楽しく教えたい。これは実際私が想っていたことですが、とても自分本位ですね、、、
だってピアノを嫌いになるためにわざわざピアノを習いに来る生徒なんていないのですから…
では何故習いに来るのか…!肝心なのはそこにあります。
つまり自分の考えや信念ではなく、マーケティングをする上でとても大事なのは、先ずお客様にとっての価値、セグメンテーションを考えるということになるのです。
この本からマーケティングについて始めましょう
最初にも書きましたが、この本を読み終わった私は、続けてマーケティングに関する本を2冊読みました。
何かマーケティングの魅力に気づかされたように感じています。
もっと堅苦しそうな本を読んでみたい、そしてもっと知識を持ちたいと思っています。
少しでもマーケティングに興味をお持ちの方、又はお仕事でマーケティングに携わっている方、ぜひ一度読んでいただきたいと思います。